パッチファイルを当てて、アンチウイルスソフトを導入したらほぼ万全だが、念には念をという方には、メールソフトの設定で、危険度をさらに下げることができる。なお、ここに書かれていることを実践するときは必ず自己責任の上、行ってください。
1.メールのプレビューをやめてしまう
Outlook Expressを利用している場合、【表示】→【レイアウト】で「プレビューウインドウを表示する」のチェックを外します。これによりかなり不自由になることは否めませんが、件名(サブジェクト)や差出人から判断して、怪しいメールはプレビューさせることなく削除すれば、より安全である。
2.終了時に「削除済みアイテム」を空にする
いくらウイルスメールを削除しても、削除済みフォルダーに残ったままになっており不健全である。かといって、削除済みフォルダーを開けて、ウイルスメールを完全に抹殺しようとするのも面倒だ。また、「1.」に書いたようなプレビュー機能をoffにしていない場合は、削除しようとするときにもウイルスバスターなどが反応して、二重に面倒である。そこで、Outlook Expressを利用している場合、【ツール】→【オプション】→【メンテナンス】で終了時に「削除済みアイテム」を空にするようにできる。ここにチェックが入っていれば、削除済みフォルダーにアクセスすることなくウイルスメールを抹殺できる。しかし、これは間違って削除してしまったメールが混じっていた場合、後で復活することができなくなるので注意が必要だ。
3.メッセージルールでウイルスメールをサーバ上で全て削除
Outlook Expressには、メッセージルールという便利な機能がある。これは、ある規則にしたがって、受信メールを処理するもので、スパムメールやウイルスメールをサーバ上で削除することも可能だ。しかし、注意しなければならいのは、メッセージルールの設定を誤ると、本当は必要なメールまで削除してしまう可能性があることだ。
それを踏まえた上で設定例を一つ考えてみると、バッドトランスBの件名は全て「Re:」で始まる(Reだけの場合もあれば、他の言葉が続く場合もある)。そして添付ファイルがあること。ということは、Outlook Expressで【ツール】→【メッセージルール】→【メール】→【新規作成】で、「件名に指定した言葉が含まれる場合」「メッセージに添付ファイルがある場合」にチェックを入れます。またアクションとして「サーバから削除する」を選びます。3番目のボックスで件名に「Re:」が含まれている場合と指定します。
しかしながら、前述のようにこれは善意のメールまでも削除してしまう可能性があります。「Re:○×△」とあって添付ファイル名があれば全て削除してしまいます。せめて、含まれるという表現でなく、件名イコール「Re:」であればと指定できれば確実なのですが・・・。
4.他のメールソフトを使う
そもそもOutlook Expressを用いていることが根本的な問題なので、別のメールソフトを使うというのも手だと思います。例えば、シェアウエアですが、「Becky!」(http://www.rimarts.co.jp/index-j.html)はかなり定評のあるメールソフトです。メールを受信する前にヘッダー(件名や差出人のリスト)を受信し、どのメールを実際にダウンロードし、どのメールを削除するのかを選択できるため、安全性が高いです。また、HTMLのプレビュー機能をoffにする機能もあります(参照:http://www.becky-users.net/faq/contents/02046.html)。
また、その他にも、有料ソフトになりますが、EudoraはMac版のころから定評がありますが、Windows版でもセキュリティがしっかりしています。
5.Outlookのプラグインを利用する
「4」のBecky!は確かに良いのですが、どうしてもOutlookをそのまま利用したい人もいることでしょう。そんな場合は「No-HTML」(http://www.theregister.co.uk/content/4/23223.html)というプラグインがあります。これにより、Becky!の機能のように、HTMLメールを無効化し、HTMLメールもソース表示させてしまうのでプレビューだけで感染することはないということです。ただし、私も試してみたわけではありませんし、また、Outlook Expressには利用できません。Outlookです。名前が紛らわしいですので、お間違いなく。また、私自身確かめたわけではないので、自己責任の上、行ってください。ちなみに英語のサイトなので多少の英語力が必要です。